アガチス通信vol.48 〜マレーシア・タワウ編〜

K平です。


10月30日から11月4日までマレーシア・サバ州の「タワウ」という町に行ってまいりました。タワウはサバ州東海岸インドネシアとの国境に面する港町で人口約37万人のサバ州第3の都市です。センポルナやシパダンなどのダイビングスポットとしても有名なタワウですが(タワウを経由してと言ったほうが正確ですが)、昔から木材生産も盛んで、今でこそ工場数はピーク時の半数程度(大手で6社)との事ですが、インドネシア国境付近に連なる山々(カラバカンという地区がメイン)から出材される丸太を製材品や合板用に加工したり、また丸太のまま販売したりといろいろな形態の会社が存在し賑わいを見せています。私たちもここ数年はインドネシア産の丸太を安定的に入手出来ていたため、マレーシアからの輸入は年々減っていましたが、昨今のインドネシアにおける原木事情が非常に不安定であることから、再びマレーシアにも目を向ける運びへとなったわけです。とにかく今はアガチスの丸太を集めることに全神経を注いでいます。



そもそも、インドネシアとマレーシアとでは輸出に対しての規制に違いがあり、特に厳しいインドネシアではすでに丸太での輸出は禁止されていますし、例え製材をかけたとしてもそのままの形では輸出が出来ず、何らかの加工(削ったり、接着剤で剥いだり)をする必要があります。それに比べてマレーシアは、丸太の輸出も可、製材品(挽きっぱなしの板:通称ラフ板)も可と規制は緩く、私たちにしてみると非常に魅力的な生産条件が整っているのがマレーシアと言えるかもしれません(ラフ板であればアガチスの欠点である赤シブを隠すことが出来ますから・・・)。とは言え、素材の良し悪し、加工の精度などの観点では断然にインドネシアが勝っており、それぞれ一長一短といったところでしょうか。



さて、今回は約900㎥のアガチス原木を手当てし、10月末から本格的な製材が始まっております。順調に生産が進めば11末からコンテナ(もしくは本船)にて積み込みが出来ると思います。1日でも早く良材のアガチスがお届けできるように、現地との打ち合わせを進めて参りたいと思います。尚、今回は入社3年目を迎えたK松が約1か月タワウに滞在。製材のいろはを徹底的に学んでもらう予定です。朝7時から夜7時までという過酷な環境ですが、時間と体力が許す限り現地からのホットな情報をお届けできると思いますのでそちらもお楽しみに!取り急ぎ、生産中の写真をご覧下さい!









追伸 とうとうマレーシアでも本格的な雨期に突入した模様です。これからは、丸太の出材にさらに気を揉む半年間になりそうです・・・
 


■K平■