若者への思い

K平です。
3連休も終わり、ようやく仕事も通常モードです。年が明けてからも耳に入ってくるのは、相変わらず暗い話ばかりですが、このブログでは少しでも明るい話題を提供できるように努めてまいります。今年もお付き合いの程よろしくお願いします。  
   
1月10日、ちょうど成人式の前日に部屋の整理をしていたら、偶然にも11年前に私が成人式を迎えた日におーちゃん(故・前会長)からもらった手紙を発見しました。当時を懐かしみながら読み返してみると、その時にはあまり感じることが出来なかった「期待」とか「責任」とか、今頃になって改めてその手紙に込められている熱い思いを感じ、恥ずかしながら涙してしまいました。

おーちゃんが成人した時分は戦時中だったため、それこそ夢や希望なんてものを語っている暇はなく生きることで精一杯だったとよく聞かされました。きっとこの手紙にはその当時おーちゃんが叶えられなかった想いが凝縮されて綴られているんだと思います。昔は戦争で20歳まで生きることが出来た人も限られていたんですから、それを思えば私たちってホント恵まれてますよね。

今年成人を迎えられた方たちにも是非この手紙を読んでもらい、改めて成人になることの意味を考えてもらえればと思います。私自身も、これを機に再度しっかりとした志をもち、おーちゃんの期待に応えられるよう1日1日を大切に生きていくことを心に誓いました。





‐景気が悪い、だからこそ
それにしても景気が悪いです。今年成人を迎えられた方たちの中にも、この時代の憂き目に遭い、苦しんでいる人が相当いると思います。働きたくても仕事がない。体力もパワーもバリバリのこの世代が希望を持てないような社会が果たしていつまで続くのでしょうか? 

普通は働くことで発散できた体力やパワーの “はけ口” が見つからず、悪い方にそのエネルギーが使われています。今の日本では、確かに目先の景気回復が最優先だと思いますが、年金だ福祉だと、どちらかというと高齢者向けの政策ばかりが優先されている気がしてなりません。

しかし、これからの日本を背負っていく若い世代への対応こそが活力ある日本の再生には急務です。お願いしますよ、鳩山さん!



‐不景気下の木材業界
我々の業界に目を転じてみると、実は年々働き手が減っていて、特に山を相手にしている林業ではその傾向が顕著です(2007年度の新規就業者は3000人程度で2005年度比25%減)。他産業に比べて所得が低く若者の情熱が林業に向かないのが原因のようです。若者不足が深刻です。

一業界人としては、働き口がないと言いながら、一方では働き手が減っているという現実にジレンマを感じたりして・・・地球環境問題が提議されて久しいですが、日本でも地球温暖化防止対策として2020年までにCO2の排出量を1990年比で25%削減目標を掲げ、その対応策の1つとして森林吸収源としての国産材の在り方が見直されるなど、我々業界に対する期待も高まってきています。ですから、これを機にこの2つのことをさらに進めて欲しい。

1・若者への林業への就業支援
2・林業家への補助金支給

特に環境問題に関しては「日本の林業が世界をリードするんだ」ぐらいの覚悟で、政府には本腰を入れて臨んでほしいと思います。



‐求められる心の豊かさ
私を含め今の20代〜30代前半の若手世代が育ってきた時代は、確かに恵まれていました。物質的には。食べるものには何不自由しなかったし、欲しい物は何でも手に入った時代でした。でも私たちは、それと引き換えに精神的な豊かさを失ってきたのも事実かもしれません。すでに成熟しきったこの日本において、今後私達にとって必要となるのは「心の豊かさ」を手に入れる事だと思います。

カネやモノ、地位や名誉だけにとらわれる事のない「自分だけの価値観」。つまり、やりがいとか達成感とか、そういうものに価値を見出し、それをこれからの社会を生き抜くモチベーションにしていければ、違った形の「幸せ」を手に入れられるはずです。

私が社会に出た2002年も就職氷河期と呼ばれていました。多少、時代は違いますが、同じ難局を乗り切ったものとして最後に一言。「努力して努力して、とことん努力する」それでだめなら、どこかの市長さんが祝辞でおっしゃっていた「自分のせいじゃなくて、世の中のせいにしちゃえ!」ばいいんです。それぐらいの余裕とユーモアも忘れずに。頑張れ!



PS JRAの人気ジョッキーで今年成人を迎えたM浦ジョッキー。成人式当日に史上最悪の9頭の落馬事故を誘発してしまいましたが、ヘコまずに這い上がってきてほしいです。頑張れ!
■K平■