山の見える材木屋を


突然ですが、
南青山のスパイラルの裏手に「HATAKE AOYAMA」というレストランができました。
ご存知ですか?


ちょっと、ウェブサイトを見てみてください。
http://www.hatake-aoyama.com/


ウェブサイトすごくおしゃれですよね?
まぁ、でもウェブサイトがおしゃれなレストランはたくさんありますよ。
それで、なぜこのレストランを紹介した以下というと、
敷地の中に(南青山なのに)畑があるんです!!!

自分の畑を持ちたい」「都内産の『伝統的な』野菜がない」ことなどから「『青山産』の野菜を作り、広めていこう」と店内の一部に専用の「畑」を作ることを決意した。店舗面積は約65坪で、席数はカウンター=7席、テーブル=62席、「リストランテ」(予約制、1日1組限定)=1部屋10席。エントランス近くのテラス席の一角に「畑」スペースを設けた。畑は珠樹自然農園(千葉県旭市)が監修・協力。店内は木材や緑色を基調に「自然な風合い」を演出したほか、「小学1年生の子どもたちに書いてもらった」という野菜の絵を掲げる。
記事抜粋・シブヤ経済新聞より


というものなんですが、青山のど真ん中に畑を作って、都内の野菜を広めていこうというその心意気。すばらしいですよね。
(気になる方はぜひ「食べログ」をご覧ください!!)


たとえ小さな畑でも、野菜ができる過程、収穫する楽しみ、そして調理し、お客のおなかの中に入るというその流通の最初から最後までを、南青山で楽しめるわけです。野菜のおいしさをダイレクトに伝えるのには、これ以上ない環境だと思います。だからこそ「HATAKE」なのでしょう。


材木屋はたくさんありますが、どうでしょう。山の見える材木屋さんってありますかね? もちろん、生えている杉を南青山の一等地に再現するのは難しいかもしれませんが、少なくとも、使う人をとことん意識した材木屋があってもいいはずですよね。

ところが、実際はそうじゃない。古ぼけて錆び始めたプレハブの倉庫。誰かに開かれている場所でもなく、仮に知らない人材木屋に入ろうものなら、「関係ないヤツは帰れ!!!」などといわれてしまう。そんな雰囲気ですよね。


材木屋のお客は誰なんだろう。

もちろん、住宅を施工する建設会社や家具屋さんや木工所さんです。しかし、それを使うのは一般の人たちなんです。だからこそ、普通の人たちがフラっと立ち寄り、木材のよさに触れられる場所が必要なんです。

山元、製材所、材木屋、建設会社が連携しながら、山の見える情報発信基地を、若い世代に合わせた形で取り入れることが必要とされているのではないでしょうか。

ましてや、今は「森ガール」がウケる時代。若い世代は、エコや地球環境のことを、ファッションと融合させて理解しようとしています。若い世代に、木材のことを知ってもらうには、今が一番いい時期だといえます。

流通の垣根がなくなりつつあるような今の時代に、関係者以外を排除するような材木屋は必要とされなくなるでしょう。住宅メーカーだけにまかせておくのではなく、材木屋が今、変わらなければならないのではないでしょうか。


K松