推薦図書!

東京R不動産

東京R不動産


東京で一番、「面白い」不動産屋。
というタイトルに惹かれ購読しました。



本の中では数々の物件が紹介されていますが
その1件1件の個性の強いこと強いこと・・・
しかしページをめくるたびにその個性に魅了され
改めて東京という街の奥深さを感じます。。。



「僕たちが見てグッとくる物件と、普通の不動産屋が言うイイ物件には、大きな隔たりがあるのだ。根本的にギャップがあるわけで、その溝はいくら説明しても言葉では決して埋まらない。とすると、東京には魅力的な物件が、まだまだ日の目を見ずに眠っているのではないか・・・(本文より抜粋)」
という想いから始まった東京R不動産。



(1)既存の不動産の価値を一度疑ってみる
「生活にとって本当に大切な条件って何だろうか?人はそれぞれ違ったこだわりや嗜好を持っているし、働き方やライフスタイルだって多種多様。一風変わった間取りも、ある人には宝物の場合もある。一生でなくても、人生のある時期には突拍子もない空間に住んでみたっていいかもしれない。重要なのは、物件とそれを探している人のマッチングである。」

(2)新しい不動産の価値基準をつくる
「普通の不動産屋さんではなかなか理解してもらえないニーズでも、よく探してみるとそれに応える物件は確かに存在する。これらのアイコン(レトロ、眺望、オマケ付きなどユニークな言葉が並んでいます)は不動産を再評価し、新しい魅力を発見するための装置。」

(3)服を探す感覚で不動産を選ぶ
「巷にあふれるライフスタイルショップ。洋服や音楽、家具や雑貨など生活まわりの商品を取り扱っているのに、なぜ、もっとも大事な場所の事に誰も触れていないのだろうか?日々の中で都市とどの程度の距離に留まるのか、そのスタンスこそがライフスタイルそのもののはず。東京R不動産は不動産屋のセレクトショップを目指している。」




発想がなんとも素晴らしい。
時代にマッチしてるし、ニッチだし・・・
東京で一番、「面白い」不動産屋というのも頷ける。



我々材木屋もこの柔軟な発想に見習うべきところがあります!

木に対する評価なんてものは、最終的には使う人(消費者)が判断するもので、今の時代、「節がどうだ」とか「シブ(茶色の樹液)がどうだ」なんて気にしている人は意外と少ないと思います。むしろ、若い人たちにとってそうした木の欠点は「木らしさ」として受け入れられています。

流通に身をおく一部の人たちの、昔ながらの感覚が自分たちを苦しめているのかも知れません。ましてこれだけ木材という資源の獲得競争が進む中で、今までのやり方に固執していくと日本は供給国に相手にされなくなる可能性さえあり(すでにそれに近い状況が起き始めています・・・)更に厳しい環境を自分たちで助長することになりかねません。
木に対する価値観を360度変えるのは難しいかも知れませんが、時代に合ったやり方、価値観というものは取り入れていく必要があると思います。




高層マンションが立ち並ぶ「大都市・東京」。
そんな中にあって、外観は昔ながらの風情や趣を残しながら
内装だけをリノベーションする住まい方。
このスタイルが今の若い世代から支持されるんでしょう。
何でもかんでも「スクラップ&ビルド」
という発想はもう時代遅れなんでしょうね。



PS  7月26日から半年振りのインドネシア出張が決まりました!
    久し振りの「スラバヤ通信」をお楽しみに!

■K平■