「MOTTAINAI(もったいない)」がアイコトバ!

お暑ぅございます。K平です。


インドネシアより暑い日本の夏。。。
やっぱり何か変ですよね???
ここまで猛暑が続くと、やはり「地球温暖化
という事実から目を背けるわけにはいきません。
各自が真剣にこの問題と向き合い
考え行動することが求められますね。




さて、突然ですが、みなさんは、ワンガリ・マータイさんというケニア人女性をご存知でしょうか?
http://www.mottainai.info/about/



彼女は、環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞し、現在は「グリーンベルト運動」という植林活動を通じて、環境保全・植林を通じての貧困からの脱却・女性の地位向上・ケニア社会の民主化などにご尽力されています。
そんな彼女が、2005年に初来日された際に感銘を受けたとされるのが、このMOTTAINAI(もったいない)」という日本語だったそうです。



世界的に環境問題が叫ばれ、3R運動Reduse(ゴミの削減)Reuse(再利用)Recycle(再資源化」や、これに「Refuse(不要なモノは受け取らない)Repair(修理して長く使う)」を加えて5R運動といった言葉を耳にする事も珍しくはなくなりましたが、彼女はこれらに「かけがえのない地球資源に対するRespect(尊敬の念)」をプラスし、環境を守るための世界共通語として、このMOTTAINAI(もったいない)」を広める活動にも励んでいらっしゃいます。



私たちが、便利で豊かな生活を送っているのは、貴重な資源を使って大量にモノを作り(大量生産)、それを消費して(大量消費)いらなくなったら捨てる(大量廃棄)というシステムがあるからです。しかし、当然このシステムは地球環境に大きな負荷をかけているわけで、地球を守っていくには資源を有効に活用して、モノを大切にするといった環境にやさしいライフスタイルへの転換が求められます。


ところが、私も含め今の30代以下の世代は、モノが溢れた非常に恵まれた環境で育ってきました。欲しいものがあれば買ってもらえたし、必要が無くなればゴミ箱にポイ。まさに、「もったいない=物を大切にする」とは程遠い環境で育ってきたわけです。そんな私達が親となり、子供たちに「モノを大切にする」ということを教える側になりました。果たして、私たちは子供たちに「もったいない=モノを大切にする」精神を教えられるのでしょうか?劇的にライフスタイルを変えるのは無理だとしても、せめて水を出しっぱなしにしないとか、こまめに電気を消すとか、食べ残しをしないとか、当たり前に出来ることぐらいは徹底して教え、行動していく必要がありそうです。




さてさて、では我々材木屋がするべき「エコ活動」は???



「木を伐らない事!!!」と突っ込まれるかも知れませんが、これは大きな間違いですよ!!!個人的には下記の2つが当面の最重要課題だと思います!



1)「木を伐る→使う→植える」のサイクルを徹底すること(正しい認識の定着)
木材は再生可能な貴重な天然資源です。「伐る→使う→植える」という循環型のサイクルが守られれば鉱物資源や化石資源のように枯渇することはありません。また、木材の炭素吸収・固定機能は地球温暖化対策としても非常に有効です。未だに「木を伐る=悪」といった風評が定着していることは非常に残念ですが、この間違った認識を正しい認識へと導いていく事も我々の役目です。「木を伐る=地球にやさしい」という事をあらゆる手段を使ってしっかり伝えていこうと思います。



(2)木を余すところなく使う
メイン用途の建築用材としてだけではなく、製材時に出る端材から付加価値のあるモノ作りをしたり、木屑や細かい木・枝などはチップや木炭にして燃料にしたり、化学変化によってガスや液体燃料を取り出したり、捨てるところを今以上に減らす努力が必要です。



環境問題と木材の関係を考えたとき、これはもう業界だけの問題ではなく、各個人レベルで考えないといけない問題だと思います。昨今の異常気象を切り口として、木や山林の機能、如いては山林の現状などもう一度木材の可能性を見つめ直す機会になればと思います。「エコ」が当たり前になりエコ商品が多数出回り、また多方面でエコ活動行われていて、それはそれで大いに結構だと思います。が、もっともっと身近に出来るエコというものを、人間1人1人が意識し積み重ねた時に初めて大きな波が起こるのだと思います。まずは、自分に出来ること、「MOTTAINAI」から始めませんか。。。




PS 
余談ですが、インドネシアでは日本で乗れなくなったトラックが普通に走っています。真っ黒な煙をバフバフ出しながら・・・この光景を見た時に、地球規模で「環境問題」に取り組むのは不可能だろうなぁと正直感じました。先進国にとって都合の悪い部分を途上国に押し付け、それでいて途上国に対してCO2排出を減らせというような先進国優先の構図がある限り、足並みを揃えるのは無理でしょうね。先進国と発展途上国との間にあるとてつもない温度差をどう埋めていくのか?課題は多いな。。。


■K平■