鹿沼は蘇るか!


栃木県鹿沼市といえば、関東有数の「建具」の町として知られています。
滝口木材のメイン商品であるアガチスも「建具材」として使われていますので、
鹿沼の建具屋さんや木工屋さんとのお付き合いは、数十年にのぼっています。


しかし、住宅着工数の減少に加え、最近では和室をしつらえない住宅も増え、
また、合板や塩化ビニールのフィルムを使った「建材」の普及もあり、
全国の「建具の町」が、危急存亡の秋を迎えています。
中でも、鹿沼市の“没落”は、材木関係者の間では非常に厳しく捉えられ、
鹿沼は死んでいる」と語る関係者もいるくらい、ひどい状況になっていました。


そこで、建具の町復活と「建具」のリブランディングを図ろうと、
前回このブログでも紹介した「moreTrees」が、鹿沼を中心にした活動を始めることになりました。


以下、moreTrees ウェブサイトより転載させて頂きました。


more treesと地域をつなげるプロデュース/コンサルティング活動の一環として、
more trees designは鹿沼商工会議所との協働プロジェクト
「SQUARE by KANUMA」を進めています。


今回more trees designは、鹿沼の魅力をより多くの人々に伝えるべく、
伝統技術にモダンデザインを融合したプロダクトづくりを推進。
販売元に木質ブラインドを製造・販売する株式会社ジェイビーエス(JBS)、
プロダクトデザイナーに新進気鋭の小林幹也氏を迎え展示会を開催いたします。


発表するプロダクトは全部で4つ、
うち2つが完全なる新作です。( for more trees シリーズ)


新しいプロダクトのひとつが、このブラインド。
小林幹也さんといえば、木材をふんだんに取り入れたプロダクツで有名ですが、
かわらしく、また温かみがありながらシャープなかっこよさを兼ね備えていて、
若い世代からも支持を集めていることで知られています。
29歳と若い小林さんの感性と鹿沼の技術がどう結びつくのか、期待です。


2月の末には展示会も行われるということですので、情報ものっけておきます。
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「SQUARE by KANUMA」
・会 期: 2011年02月24日(木)‐27日(日) 11:00‐18:00(最終日は16:00まで)
・会 場: SUSgallery (東京都渋谷区神宮前3-1-27 ファミールグラン神宮外苑前1F)
・入場料: 無料
・主 催: 鹿沼商工会議所
・企画/運営: more trees design
・協 力: more trees
・製品販売元: 株式会社 ジェイビーエス(JBS), more trees design
プロダクトデザイナー: 小林幹也
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個人的には、木材業界全体がmoreTreesのイメージを共有できれば、
デザイン、プロダクツ、クリエイティブといったキーワードを中心に
いい意味での「イメチェン」を図ることができると考えています。


木材が本来持っている「ぬくもり」や「あったかさ」そのままに、
それをどう「おしゃれ」で「かっこよく」していくか。
moreTreesのような組織が「お手伝い」してくれるのを待っているわけにはいきませんので、
工房単位で、あるいは今回のように商工会を通して、
このような活動がどんどん増えていってほしいなと思います。


建具関係者の方、ぜひ、この展示会、足を運んでみてください。


K松