アガチス羽目板講座 第3回


怒涛の羽目板講座、今日が第3回目。
それだけ今期は「アガチス羽目板をプッシュしたい!」ということもでもあるのですが、
とにかく、私たち自身が想像していた以上に空間にフィットするので、
どうしてもおすすめしたくなってしまうのです。



今回紹介するのは、いわき市小川町の「小川幼稚園」の大ホール。
前回まで2回にわたって紹介した「小川学童クラブ」の隣にある幼稚園です。


いわき市内の幼稚園の中でも有数の大きさを誇るこちらの大ホール。
確かにもともと清潔感のある広々とした空間だったのですが、
窓際にアガチスの羽目板を入れたことで、かなり柔らかな印象となりました。



「木の温もり」という言葉を連想させる見事な空間。
小川幼稚園は、あたりを豊かな自然に囲まれているため、
「自然の中で、情操豊かに育っていって欲しい」
という希望を持つ親御さんが特に多いそうなのですが、
木材をふんだんに取り入れる、ということは、
その部屋に「森」そのものを持ち込むということに繋がっていきます。



木の手触り、木目のやさしさなどは、実際の子どもたちの五感に働きかけます。
塩化ビニールや鉄の扉をずっと触っている子どもはいませんが、
木材でできたものには、子どもたちは自然と手を触れて、「すりすり」していますよね。
太い木の柱を見ると、思わず触りたいと思ってしまうこと、あると思いますが、
人間の肌は、無意識のうちに、「自然素材のもの」を心地よく感じるのです。
特に、敏感な子どもたちには、ちゃんとわかっているのです。


それだけではなく、木材をたくさん使うということは、
木材に閉じ込められた二酸化炭素を排出せずに済む、という点で、
森の「二酸化炭素閉じ込め機能」をそのまま維持することに繋がります。
木材利用は、「自然へのやさしさ」そのものだ、と言ってもいいでしょう。



森の中にいるような、すがすがしく、温かみのある大ホール。
元気一杯に遊ぶ子どもたちの声が聞こえてくるようです。
愛する我が子が通う幼稚園を選ぶときには、ぜひ、
「施設に、木材をふんだんに使っているか」も条件に加えてみてはいかがでしょうか。


幼稚園だけではありません。
子ども部屋、家の居間など、子どもたちが手に触れる場所には、
できるかぎり木材を使ってあげてください。


羽目板だけとっても、アガチス以外に、いろいろな樹種があります。
大工さんや設計士さんに丸投げせず、
どんな内装があるのか、どんな素材があるのか、どんな木材があるのかなど、
ぜひぜひ、ご自分で学んで、触って、試してみてください。
けっこういろいろな発見があるものですよ!!


K松