アガチス通信vol,54 スラバヤ現地レポ2012その1

K平です。


昨年はアガチス原木の入荷が非常に悪く、現地への出張もかなり少ない1年になってしまいましたが、年が明け少しずつではありますが、丸太の手配も進んでおります。現地でモノ作りをしている以上(増して、ある程度国内におけるアガチスの流通形態が確立されていることもあって)、弊社のスタンスとしてはより現地に重きを置いていくべきであると考えており、そういった意味では今年は例年以上に現地滞在時間を増やして現地での仕事づくりを強化していきたいと思います。



今年の国内入荷第1便にあたるポソ産アガチスの生産は順調に進んでおります。BOARD関係は今月末から順次船積み予定、加工品関係も学校教材を皮切りにFJL、側板関係も同時に作業を進めております。3月中旬以降からはご案内できると思いますので、アガチスの入荷をもう少々お待ちください。




さて、特にアガチス関係者の皆様にとっての関心事項と言えば、おそらくこれ以降の丸太の入荷動向だと思います。現地は完全に雨期入りしており、樹種を問わず丸太の出材は低調ですが、弊社は昨年の教訓もあってか小ロットながらも継続しての原木手当てが進んでいます。カリマンタン産のアガチスは計1,700㎥を契約済で、そのうち約700㎥の材はすでに工場へ入荷済み、25日前後には500㎥、3月20日頃をメドに500㎥がそれぞれ工場へ入荷予定です。また、それ以降も少々遅れているハルマヘラ産のアガチスが3月末に1,500㎥程度入荷予定とかなり期待できる数字が見えております。この数字が実現されるようにしっかりとフォローしていきたいと思います。



昨日は、カリマンタン産の500㎥の丸太を見にスラバヤの港に(サブポート)行ってきました。一口に「丸太」と言っても長さは10m超のものがほとんどで、長いものは20m近くもあるわけです。これを1本1本クレーンを使い船から下ろすわけですが、間近かで見る原木の荷降ろし作業も迫力満点でした。山から丸太を運び出す作業、それを船で運び、クレーンで下ろし、それをトラックで工場まで運ぶ作業。どれをとっても非常に手間と時間、そして何より労力がいるのが木材の商売なのです。。。


カリマンタンのアガチスは赤身と白太の色合いが似ており、業界用語で「赤白パンダ」と称され特に建具メーカーから嫌われる色ムラが少ないという特徴があります。製材が進む中で、産地ごとの特徴の違いもお伝えしていきたいと思います。


■K平■