エシカルな「生き方」を売る


ethical エシカル
という言葉を知っていますか?


エシカル(ethical)という言葉は、本来、「道徳上の」とか「倫理的な」などを意味しますが、
最近では、「環境や社会に配慮している」という意味を表す言葉として知られています。


中でも、もっとエシカルが定着しつつあるのがファッション。
これまでのファッションは、デザインやスタイルを重視するものでしたが、
エシカルファッションでは、倫理的に“正しく”製造されているかどうかが鍵になります。


環境や社会に対する配慮がなされているか。
オーガニックコットン有機栽培綿や無農薬栽培綿)を利用しているか。
フェアトレード(公正貿易)が実践されているか。
こうした環境や社会への配慮は、今やファッション界のトレンドとなりつつあります。



イギリスのブランド、オックスファムのブティックの様子



エシカルファッションブランド People Tree のファッションショー



衣食住、といいますよね?


エシカルファッションに身を包めば、次はエシカルフードを口にするようになります。
エシカルな食べ物を口すれば、エシカルな素材で建てられた家に住みたくなります。
なぜなら、エシカルとは「ライフスタイル」、つまり「生き方」だからです。


ですから、これからは、木材を単体で売るという考えではなく、
「ライフスタイルを売る」という考えが必要になってきます。
木材は、「エシカルな生き方」の一部だと考ればわかりやすいでしょうか。


エシカルな暮らしを求める人は、たぶん、できるだけごみを出さないよう努めるでしょう。
エシカルな暮らしを求める人は、たぶん、できるだけ自転車に乗るようにするかもしれません。
エシカルな暮らしを求める人は、たぶん、植林されたエコな木材で作られた家具を好むでしょう。
そんなふうに、エシカルはすべての生活方式に、反映されていきます。
エシカルな人は、たぶん、自然と木材に目が向くはずです。


木材を売るのではなく、エシカルという価値、エシカルというライフスタイルを提案する。
そういう考え方が必要になってきます。



エシカルファッションブランド People Treeのアイテム



そのとき、もし木材を提案する人間がエシカルなライフスタイルを理解していなかったらどうでしょう。
エシカルとはライフスタイルなのですから、
木材を売る人がエシカルな暮らしを志向していなければ説得力がないんです。


伝統技術だの、木のぬくもりだの、やさしい風合いだの、
そういう言葉は、今までよりは大事じゃなくなってきますし、
だいいちエシカルな人じゃなければ、説得力がない。


つまり、商品がエシカルであると同時に、
それを売る人も、エシカルでなければならないわけです。


これからの時代をつくっていくであろう「エシカル」。
あなたのライフスタイルは、どうでしょうか。



K松