アガチス通信vol,37 スラバヤ現地レポ2011その2

Selamat siang!
K平です。


スラバヤは連日晴天が続いております。工場にいても心地よい風が吹き抜け、蚊よけのために着ている長袖でも全く不快感はありません。こちらは、8月1日から8月29日までの約1カ月間ラマダン(断食月となり、工場従業員の95%以上を占めるイスラムの方々もすでにプアサ(断食)を始めております。ご承知の通り日の出から日の入りまでは水も飲んではいけないとされており(厳格なイスラム教徒は唾をも飲んではいけない・・・)、当然この間の生産は落ち込みます。しかし、今回の我われのモノ作りも時間との戦いであり、イスラム正月前(8月28日〜9月4日ごろまでは休みになります)までにある程度の材を積み込むという指令のもとに動いているため、ラマダン中ではありますが適度な緊張感を持って作業を進めていきたいと思います。



さて、今回の製材ですが、日程的な問題及び丸太の径級が細かった事(つまり加工品が多くなります)を考慮し丸太の1部を弊社協力工場ANEKA RIMBA INDONUSA社にて製材しております。機械はというとスケールも小さくやや古い作りのため大径木を大量製材というわけにはいきませんが、それなりの対処で今のところほぼ順調に製材をこなしており、今週中には全量製材終了予定です。BOARD関係は早いものはすでにKDインしておりますが、明日までには全量がKDに入り約10日過ぎから加工・検品開始予定です。

 

(まずは丸太をワイヤーで引き上げ、通称「台車(送材車付き帯鋸盤)」と言われる製材機で丸太を2つ割りし、その丸太を1度ラインから下ろしフォークリフトで再度ワイヤーの下まで運び、それを再度台車にて4分の1サイズに製材します。その流れで板を数枚挽いたのち残りの部分、通称「サンコバ(丸太4分の1サイズを端から製材し最後に残る部分」はその先にあるテーブルソー(別名・腹押し)にて最後の最後まで細かい板を挽いていきます)


尚、丸太の供給基地であるハルマヘラ島、セレベス島、カリマンタン島は雨が降ったり止んだりの天気が続いている模様で、丸太の伐採はあまり進んでいないとの報告を受けております。今年は特に「ラニーニャ」によって特に赤道付近の国々では多雨、アフリカでは干ばつで水不足といった深刻な影響が出ているようです。「天候」だけは、私たちがいくら努力しても解決できる問題ではないため余計に気をもんでしまうのですが、1日でも早い丸太の手当てと安定供給が図れるように次回以降の丸太にも常にアンテナを張っておきたいと思います。




PS インドネシアには「メルバオ」材という主にフローリングやデッキなどの床材に使われる木が生えているのですが、弊社の製材を一手に担って頂いているPANCAWANA社の丸太土場にて超大径木の丸太に出会いました。写真では分かりずらいかも知れませんが、直径2m超の大迫力丸太です。樹齢数百〜数千年とも見て取れるこの丸太を前に、改めて自然の偉大さと自然を維持することの大切さを実感しています。

   

(ちなみに私、K平は身長176cmです)


■K平■