アガチス通信vol.43 スラバヤ現地レポ2011その5

K平です。

過去最長35日間に及んだ今回のスラバヤ出張の任務を無事に終え、本日の飛行機で帰国いたします。目先のアガチス生産を進めながらも(当初の予定通り、BOARD関係は今週4コンテナ積み確定です)、安定供給を図るうえで欠かすことのできない次回以降の原木手当てを目的としたハルマヘラ島、そしてスラウェシ島・ポソへの視察(時間の関係でポソ視察は帰国後の報告となります)、そして新しいビジネスの構築や情報入手をするうえでのカギとなる新たな現地サプライヤーとの出会いなど、今まで以上に中身の詰まった時間を過ごすことが出来たと思います。



豊富な資源を武器に成長著しいインドネシア。方や震災後、東北の復興を中心に少しずつ前進を始めたものの、まだまだ先行き不透明な日本経済。インドネシアから物を買う側として、今回ほどこの温度差に危機感を覚えたことはありません。。。インドネシアは空前の建設ラッシュが続いており木材関係だけに目を向けても、中国やインドをはじめとした中近東諸国への輸出に加えて自国内での需要が非常に旺盛で完全に原材料が不足しています。そういった状況ゆえ、フローリングやデッキ材に用いられるいわゆる堅木だけでなく、アガチスなども含めた広い材料に買い注文があり価格も高騰しているのが現状です。また、こういった供給不足をビジネスチャンスと見てか丸太の仲買業者的な存在が多数出現し、価格の上昇に拍車がかかったりとインドネシアにおけるビジネス形態もどんどん様変わりしています。



またアガチスに関しましても、再三お伝えしている通り10年前と今とでは時代背景、ロケーション、天候問題、機材問題など全ての条件において不利な状況に転じているのもまた事実だと思います。ですから、今私たちがすべき事はこういった状況を真摯に受け止め、見直すべき点は早急に見直し、供給サイドから需要サイドまでが一体となって取り組んでいける仕組みを再度作り上げる事だと思います。原材料がまだまだ残っているのも事実としてあるわけですから、現地も国内も少しでも長くアガチスに携わっていけるように、その橋渡し役をしっかり務めあげたいと思います!



このような「変化」を目の当たりにし、「自分が何をすべきか」「会社としてどう対応していくか」など、今後の方向性というものがおぼろげながら見えてきた気がします。確かに日本国内においては実需が乏しく、「暇だぁ、暇だぁ」という声をよく耳にしますが、決してそんなことはなく、まだまだやるべきことはたくさんあります。時間的な余裕がある今、それに気付かずだらだら過ごしているようでは今後生き残っていくのは本当に難しいと思います(この間にも発展著しい国々ではモノが動き活発な経済活動が行われています。みな鼻息を荒くしてビジネスチャンスを狙っています。)。いろいろと厳しい状況にあることは否定しませんが、決して悲観しているわけではなく、やり様によってはまだまだチャンスはあります!そのチャンスを生かしていけるように「チーム・ジャパン」で頑張りましょう!



最後に、今回のポソ視察で初めて目にしたアガチスの立木写真を一足先にアップしますのでご覧ください!その、天に向かって真っすぐに、そして堂々と立ち続けている様に勇気を分けてもらえた気がします。必ずや来月末にはポソアガチスとスラバヤで対面できますように・・・





■K平■