エコHUTAN(ウータン/森)を訪ねて

K平です。


一昨日スラバヤ入りして、昨日はアガチスとは別の工場を視察するためにPROBOLINGGO(プロボリンゴ)という町へ行ってきました! スラバヤの南東、距離にして約140km先にあるこの町へは、高速道路と下道を利用して約3時間、そこからさらに山道を約2時間の計5時間、往復10時間の長旅となりました。



世界的な木材需要の増加、そして環境問題への関心が高まる中で、再生可能な木材、いわゆる「エコウッド(植林木)」が注目を集めています。ここインドネシアではその豊かな自然環境を生かし、国の政策として植林事業に力を入れており、メルクシパイン、チーク、マホガニー、ゴム、ファルカタ、サママなどの植林木が世界各国へと送られています。



いざ植林チークの森へ


みなさんは「チーク」という木をご存知でしょうか? 木材の王様として知られるチーク材ですが、主産地であったミャンマーでは乱伐によって資源が枯渇したため伐採は抑制され、現在では植林が行われているインドネシアのジャワ島産の材が主流になりつつあるようです。詳細は以前A弘が書いておりますのでそちらを参考にしてください。



さて、PROBOLINGGO(プロボリンゴ)の町から標高800m付近には、チークやマホガニーなどがいたるところで植林され、同時に伐期を迎えた木々は適正な管理の元で伐採されています。このエリアは道路もアスファルト舗装されていて、多少急な斜面はあるもののトラックも十分に入って行けるほど整備されていました(もっと過酷な状況を想像しておりましたが、いい意味で期待を裏切られました・・・)。また、フォークリフトなどの機材はなく、聞くところによるとトラックへの積み込みはすべて手作業で行われているとのことでした。。。





ご覧の通り、直径15cm〜20cmの細丸太がほとんどで、長さも1m20cmから2m程度でした。これらは日本でいうところの「間伐材(かんばつざい)」と同じで、チークのエリートを育てるがためにある程度の太さに達した時点で伐採された材です。杉に代表される日本の間伐材はその特性から用途が限られ、その価値は恐ろしいほど低いのが現状ですが、同じ間伐材とはいえチークは、フローリングや家具・小物まで比較的用途も広く、また木としての価値も認められているため、それなりの価格で売買されています。



(樹齢65年のチーク。間伐材の数十倍の値段で売られていく・・・)



アガチスの需要を守ることと同時に、エコウッドの取り扱いは我われの至上命題でもありました。今回は弊社取引先シッパーのご好意でこの聖なる山へと案内していただいたわけですが、僅かながらではあるもののこのチーク材を取り扱いアイテムの中に組み込んでいくことで、我われ自身も環境に優しいエコカンパニーへと進化しなくてはと強く感じました。
ジャワチークフローリングに興味のある方はご一報ください!



PS① アガチスはBOARD系の検品が順次進んでおり、36mmは全量検品終了、順次24mm、34mmの検品を進めていきます。また、加工品も学校教材用の板が間もなく乾燥釜から出てきますので、順次作業を進めてまいります。詳細は後日ご報告します!

PS② 参考情報ですが、メルクシパインFJLの現地価格が依然として強含んでいます。洪水の影響などで丸太の出材が減っており今後さらに上がることも予想されます(伐採計画のミス=値段が良い時に伐りすぎた?が原因とも言われており、当面は丸太の伐採そのものが規制される模様です)

(メルクシパインの丸太と部材)


■K平■