エコウッド・サママ(SAMAMA)!

今、インドネシアでにわかに注目されている木があります。
その名も、サママ(SAMAMA)!!!


今日はこのサママ(SAMAMA)をフォーカスしてみます。


学名 Anthocephalus macrophyllus
属種 Rubiaceae科(アカネ科) Anthocephalus属

*同じアカネ科で、ジャボン(JABON)=クランパヤン(KELANPAYAN)なる木もありこちらは家具用材として数十年前から日本にも入荷しており業界人には馴染みのある方もいるかもしれません。このジャボン(JABON)、パプアニューギニアではラブラ・マレーシアではラランと呼ばれています。



さて、このサママ(SAMAMA)、天然木はウォーレスラインの東側、つまりセレベス島以東のみに自生しているのですが、昨今では植林が可能でしかも成長が早いという特性が注目され(植林後7年程度で胸高直径30cm、樹高20m以上)、セレベス島を中心に広く植林が始められています。植林されたサママはまだ成長段階のため、まだ商材としてマーケットに出回ってはおりませんが、天然木のフリー板サンプルを見る限り、淡いピンクの材色と適度な柔らかさから非常に可能性のある木です!


<サママ(SAMAMA)とジャボン(JABON)の比較>
     サママ(SAMAMA)    ジャボン(JABON)   
材色   薄いピンク〜赤        薄い黄色〜黄色
比重   0.35〜0.5        0.25〜0.3
加工性  良好(曲がり少ない)      良好(多少の曲がりあり)

*比重はアガチスの0.38〜0.56とほぼ同等。加工性も良いということでアガチスのライバルになり得る資質も秘めている・・・


<サママ(SAMAMA)の欠点>
(1)成長とともに材色と比重が変化すること

     7年から9年       10年から12年      13年以上
材色   白っぽいピンク      ピンク〜赤          赤〜やや褐色気味
比重   0.35〜0.45    0.45〜0.55       0.55


(2)比較的ブルーステイン(カビ)が入りやすい




現状、日本国内のマーケットにおいては「ホワイトニヤトー」「プランチョネラ」らの樹種と
混同されているようですが、両樹種ともにアカテツ科(Sapotaseae科)に属する
木材で、サママ(SAMAMA)およびジャボン(JABON)とは全く別物です。



(資料提供:株式会社 日本木材)


日本で一大マーケットを築き上げた「メルクシパイン」が諸要因で価格が高騰し続ける中で
代用品を探す動きが本格化しています。そんな中、再生可能(植林木)・安定入荷・安定相場
の3拍子を揃えた樹種には新たな可能性があります。インドネシアにおける新規樹種の掘り起し
ならびに商品化は永遠の課題であり、弊社としても継続して行っていこうと思います!
久しぶりのK平でした。



PS 入荷が遅れ大変ご迷惑をおかけしております「アガチス」ですが、6月中旬には3,500㎥程度の丸太入荷が見込めます。雨期明けが間近になり現場の丸太伐採作業も進んでおりますし、秋口からはある程度安定した入荷体制が整います。国内入荷を今しばらくお待ちください・・・




■K平■