新木場で、新しい東京の価値を創出


あけましておめでとうございます。K松です。
今年も、素人目線で木材のことを取り上げていきたいと思います。
なにぶん、依然としてズブの素人の意見ですので、
温かい目で見守っていただければと思います。よろしくお願いします。


さて、今日はこちらの話題から。



去年の10月の話なのですが、木材業界の総本山、新木場で、
木材倉庫跡地を舞台にした『トーキョー・ハイパー・ファクトリー』
というイベントが開かれました。


都内の使われていないスペースに音楽やアートの要素を取り入れることで、
スペースの独自の魅力をひき出すプロジェクト「R.A.M.P. Tokyo」の
第1弾として行われたものです。


ライブの模様はこちら↓



どうでしょう、もともと新木場はageHaなどの大箱があるので、
クラブカルチャーの中心地としても知られていますが、
「木材倉庫跡地」で、ということはかなり面白い試みだと思います。


欲を言えば、木材供給基地である新木場の倉庫でやったわけですから、
木を使ったアート作品を展示したり、アクセサリーを販売するブースがあったり
「木材倉庫」でやることの意味をもう少し掘り下げてみたり、
「木材」をアピールする手段があってもよかったのかな、とは思いますが、
いずれにしても、新木場という場所に注目が集まったのは大きなことだと思います。
(こういうときに業界全体でプランニングできればいいのですが)


木材倉庫は屋根も高いですし、とにかく大きい。
ライブイベントをするには、かなり適している場所です。
しかも住宅地にあるわけではないので、ある程度の「爆音」も許容されます。



まあ、もちろん本来なら倉庫には溢れんばかりの木材が置かれているべきで、
こんなライブが行われるというのは、
ある意味寂しすぎることなのかもしれません。
(かといって「昔はよかった」と言っていても何も始まらないのですが)


が、木材の集約地に若者の足を向けることには成功しているわけですし、
(もしかしたらライブ会場として家賃収入が見込めるかもしれませんし)
たとえば、会場を格安で貸す代わりに、
木のマイクスタンドを使うとか自然環境の保護をテーマにしたライブにするとか、
いろいろやり方はあるわけです。


若者の流行や嗜好にあわせて、木材をちょっとだけアレンジしてみる。
時間のかかることですが、粘り強くPRを続けていくことが、
今、木材業界全体に求められていることです。



木材需要を増やすには、住宅以外の用途を開発することだ。
そんな風に今言われていますよね?
用途だけでなく、PRも同じです。
住宅を購入しようとしている人以外にも、伝えていくべきです。


その分、あまりお金はかけられませんが、
地元で活躍しているバンドやシンガーを招いたり、
たとえばバーベキューをしたりビアガーデンを開いたり、
できるだけお金をかけずに「イベント」をすることはできます。
(実際にいわき市内の材木販売店ではビアガーデンを開いていました)
(大事なのは、木材のある場所に多くの人を集めることです)


何かと、フローリングを使おう、デッキを作ろうと直接伝えてしまいがちですが、
“木材を使えと言わずに”木材に関心を向けさせることが肝心。
高度な情報化社会ですから、木の知識なんてものはネットで検索すれば十分です。
大事なのは、とにかく、足を運んでもらい、「体験」をしてもらうこと。
そのきっかけは、音楽、ライブ、ビール、、、いろいろあるはずです。


ましてや、「木材」というのはほんとうに魅力的な素材で、
「自然環境」、「エコ」、「森ガール」、「地産地消」、「ボランティア」
などなど、いろいろなキーワードがフックになりえます。
大学生のボランティア集団に、タダで場所を貸すから何か面白いイベントを企画して欲しい、
なんてオファーを出したら、喜んでやってくれるかもしれません。


『トーキョー・ハイパー・ファクトリー』のようなイベントが、
若者たちからだけでなく、木材業界内から企画されるような時代になれば、
今よりもっと楽しい木材業界に、もっと楽しい社会になってるような気がするのですが・・・・
どうでしょうか。




K松